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ヨーロッパでレンタカーを運転する前に知っておきたい共通の基本
更新日 2026年10月21日
燃料の表示、緊急通報の番号、罰金が帰国後に届く仕組みなど、ヨーロッパの多くの国に共通する事項をまとめました。国ごとの違いは「交通ルール比較表」でご確認ください。
共通の基本
1丸の記号はガソリン・四角は軽油、給油口の記号と照合
EUの給油所では、給油機とノズルに共通の燃料の記号が付いており、アイスランド、ノルウェー、スイス、イギリスなども同じ記号を使用しています。丸の中にE5やE10とあればガソリン、四角の中にB7、B10、XTLとあれば軽油(ディーゼル)、ひし形はLPGなどのガスです。2018年10月以降に登録された新しい車は、給油口のふたの近くにも同じ記号があるため、それと同じ記号のノズルを選んでください。燃料の名前は国ごとの呼び方のまま残るため、名前より記号で見分けると入れ間違いを防げます。
出典:欧州委員会(燃料の記号)、ベルギー経済省(燃料の記号)、イギリスの法令(燃料の記号)
2緊急通報はEUのどの国でも112、携帯電話から無料
警察、救急、消防のいずれも、EUのすべての国で112につながります。日本の110番と119番の両方の役割を持つ番号で、固定電話からも携帯電話からも無料です。ドイツの110、ベルギーの101のように、警察には別の番号もある国があります(比較表の「緊急通報」をご確認ください)。スイスなど、EUの外でも112が利用できる国があります。2018年4月以降に認可された新しい型の車には、大きな事故の際に自動で112に通報するeCall(イーコール)が付いており、ボタンを押して呼び出すこともできます。
出典:欧州委員会(112)、Your Europe(EU)緊急通報、Your Europe(EU)eCall
3カメラの違反は帰国後に罰金と手数料が届く場合がある
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
速度違反や赤信号無視などは、カメラに記録されると、その場で止められなくても後から罰金の通知が届きます。レンタカーの場合、当局の照会を受けた会社が運転者の氏名と住所を伝え、通知は会社経由か自宅あてに届きます。会社は情報を伝える手数料を別に請求し、クレジットカードから引き落とすこともありますが、手数料を支払っても罰金を支払ったことにはなりません。EUは、国どうしで違反の情報をやり取りする規則を2024年12月に改正し、車間距離不足や危険な追い越し、逆走なども対象に加えました(各国は2027年7月20日までに取り入れます)。
出典:欧州消費者センター・ベルギー、欧州消費者センター・ドイツ、EU指令(2024/3237)
4都市中心部の規制は国ごとに異なり、ステッカーも共通ではない
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
低排出ゾーン(LEZ)や、許可のない車が入れない区域は、国や町ごとに仕組みが異なり、多くは外国の車も対象になります。ドイツとフランスはそれぞれ専用のステッカーが必要ですが互いに通用せず、ベルギーのように事前にナンバーをネットで登録する国もあります。イタリアの町の中心部に多いZTL(ゼータ・ティ・エッレ、交通制限区域)は、許可がないと入れず、カメラで取り締まられます。行き先の町に規制があるかは、町の公式サイトやホテルで事前に確認してください。
出典:ÖAMTC(ヨーロッパの環境ゾーン)、欧州消費者センター・ベルギー(ZTL)、欧州委員会(都市の進入規制)
5別の国へ行く場合は予約時にレンタカー会社への連絡が必要
法令ではなく、現地の慣習です
借りた車でほかの国へ行く場合は、予約の際に行き先の国をレンタカー会社に伝えてください。書類、保険、故障した際の援助が、走行するすべての国で通用するようにするためで、欧州消費者センター・ネットワークがそのように勧めています。国境を越える際の条件や環境ゾーンの扱いがわかりにくいことは、レンタカーの苦情でよくある点に挙げられています。
出典:欧州消費者センター・ネットワーク、欧州消費者センター・ネットワーク(2025年の提言)
6バルカン半島のEU外の国へは車の保険証明の確認が必要
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
EUのナンバーの車であれば、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロでは、ナンバーが保険の証明になり、グリーンカード(国際自動車保険証)は必要ありません。アルバニアと北マケドニアはグリーンカードが必要で、持っていない場合は国境で保険に加入することになります。コソボではグリーンカードが利用できず、国境で専用の保険に加入します。グリーンカードでは、行く国の略号(AL、MKなど)に線が引かれていないかと、有効期間を確認してください。
出典:COB(グリーンカード制度の国際組織)、スウェーデン交通保険協会(TFF)、スイス国家保険事務局(NBI)
7国境の審査はシェンゲン圏の内外で異なる
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
シェンゲン圏(EUの25か国と、アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインで、ブルガリアとルーマニアは2025年1月に加わりました)の中は、原則として国境の審査がありません。ただし2026年10月時点で、ドイツ、フランス、オーストリア、ポーランドなどが一時的に国境で検査を行っているため、パスポートを携帯して走行してください。圏外のイギリス、アイルランドや、セルビアなどバルカン半島のEU外の国との行き来は、車やフェリーでも出入国審査があります。2026年4月10日からは、日本人などEU外の国の人が圏内に出入りする際、指紋と顔写真を登録・照合する出入国システム(EES)が全面的に運用されています。
出典:欧州委員会(シェンゲン圏)、欧州委員会(国境検査の一時再開)、欧州委員会(出入国システムEES)
8アイルランドから北アイルランドへ車で入る場合もETAが必要
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
日本国籍の人がイギリスに入国するには、2025年1月8日からETA(電子渡航認証)が必要です。アイルランドから北アイルランドへ車で入る場合も同様で、国境に審査がなくても必要になります。申請はイギリス政府の公式サイトで行い、費用は20ポンドです。高い料金をとる、政府のサイトに似せたサイトがあると、イギリス政府自身が注意を呼びかけています。
出典:イギリス政府(ETAが必要な国籍)、イギリス政府(共通旅行区域)、イギリス政府(ETA)
日本の基準と免許
国外運転免許証の有効期間
日本で発行される国外運転免許証(1949年のジュネーブ条約による)の有効期間は発行日から1年間で、更新はできません。日本の免許が失効すると、有効期間内でも使用できなくなります。条約の締約国では、入国した日から1年間(国外運転免許証の有効期間内に限る)運転が認められますが、国によって制限があり、日本の免許証の提示を求められることもあります。ドイツやスイスのように警察庁の締約国一覧に載っていない国もあるため、国ごとの扱いは各国のページで確認してください。マイナ免許証だけを持つ人は、行き先によっては従来の免許証が必要になる場合があります。
出典:警視庁(国外運転免許証)、警察庁(海外滞在中で日本の免許をお持ちの方)、警視庁(ジュネーブ条約締約国等)
日本の飲酒の基準
日本では、酒気を帯びて運転すること自体が禁止されています。罰則の基準は、血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム(血中およそ0.03%)または呼気1リットルにつき0.15ミリグラムです。
出典:e-Gov法令検索(道路交通法施行令44条の3)、e-Gov法令検索(道路交通法65条)