1日本と同じ左側通行、ただし運転は荒い傾向
法令ではなく、現地の慣習です
マルタは日本と同じ右ハンドル・左側通行のため、運転の感覚は日本に近いものです。ただし外務省は、日本と比べて運転が荒いので注意が必要だとしています。車間距離を広めにとり、急な割り込みや無理な追い越しに備えましょう。
日本と同じ右ハンドル・左側通行で、制限速度は市街地50km/h、市街地外80km/hです。首都バレッタ中心部の進入料(CVA)と、レンタカーが走行できないバス優先レーンは、戸惑いやすい点です。
一般的な乗用車を、運転経験のある成人が運転する場合の規定です。上付きの数字は「出典・参考資料」の番号を示します。
各国の数値を並べて比較するには交通ルール比較表をご覧ください。マイナ免許証のみでは、海外で運転免許証として認められないおそれがあります(詳細)。
マルタは左側通行で、標識はイギリス型(丸は命令、三角は警告、長方形は案内)ですが、速度の単位はkm/hで、高速道路はありません。制限速度は市街地50km/h、市街地外80km/hで、町名の標識がそのまま市街地の始まりを示します。首都バレッタは入ると課金されるCVA(カメラ式の進入管理)区域で、ラウンドアバウトでは右から来る車に譲ります。
イギリスの体系をもとにした国際型で、警告は赤縁の白い三角、禁止は赤縁の白い丸、指示は青い丸、案内は長方形です。「STOP」は赤い八角形、「GIVE WAY」は赤縁の白い逆三角形(中に文字のない型と「GIVE WAY」と書かれた型があります)で、文字は英語(一部マルタ語併記)です。標識の形や図柄にはイタリア製のものが混じるなど多少のばらつきがあり、道路交通規則(Traffic Signs and Carriageway Markings Regulations、1969年)とTransport MaltaのRoad Codeに定められています。192223
図は当サイトが形と色を再現したものです。実際の標識とは細部が異なります。
| 高速道路の呼び方 | Arterial road(高速道路はありません) |
|---|---|
| 案内標識の色 | その他 |
| 始まりの標識 | マルタには高速道路(motorway)がなく、高速道路の始まりや終わりの標識も存在しません。幹線道路(arterial road、distributor road)は中央分離帯のある片側2車線の区間もありますが、制限速度は最高80km/hで、交差点やラウンドアバウトが点在します。 |
| 番号の付け方 | 高速道路がないため高速道路の番号はありません。案内標識では、行き先が町の名前(Valletta、Sliema、Mdina、Airportなど)で示されます。 |
| 出口の表示 | Exit 高速道路がないため出口の標識はなく、幹線道路の分岐は青地に白字の予告の案内標識(advance direction sign)と、分岐点の方向標識で示されます。立体交差などでは、車線ごとの矢印と行き先が門型の構造物に付いた案内標識に出ます。 |
| 高速道路以外の案内標識 | 案内標識は青地に白字が基本で、観光地への案内は茶色地に白字です。道路名の標識は白地に黒い縁取りと黒字で、注意を促す一般の案内板は黄色地に黒字です。 |
| 料金の表示 | 有料道路や料金所はありません。首都バレッタの市街に入るとCVA(Controlled Vehicular Access)のカメラで入出を記録され、平日8時〜14時に入った車は、18時までの区域内の滞在時間に応じて課金されます。マルタ島とゴゾ島を結ぶフェリーは、ゴゾ島からの帰路に車と乗客の料金を支払います。 |
| 補足 | 乗用車とレンタカー(self-drive motor vehicles)の最高速度は、市街地50km/h、市街地外80km/hです。道路によっては60km/hや70km/hの標識があり、固定式の速度取締りカメラが幹線道路に設置されています。 |
| 見た目 | 町や村の入口に、町名を書いた長方形の標識(place name)が立ちます。町名はマルタ語の地名(例:Il-Mosta、Ir-Rabat、Birkirkara)で書かれ、英語名が違う町(Valletta=Il-Belt Valletta、Mdina=L-Imdina)もあります。標識に50の数字はありませんが、この標識から市街地の規則が始まります。標識の地の色は公的な出典では確認できていません。 |
|---|---|
| 入ると | 50km/h |
| 補足 | Road Codeは、市街地の境界は町名の標識または制限速度の標識で示されると定めており、町名の標識から先は標識がなくても50km/hです。100人以上が住める家の集まりは市街地とみなされます。住宅街には30km/hの区間もあります。 |
| 形と単位 | 赤い縁の丸、km/h。白地に赤い縁取りの丸に黒い数字で制限速度が書かれています。イギリスと同じ形ですが、数字はkm/hです。「ZONE」と組み合わせた区域の制限速度の標識(Entry to zone limit)もあります。 |
|---|---|
| 終わりの標識 | 同じ数字の丸が灰色になり黒い斜線が引かれた「End of speed limit」の標識でその制限が終わり、白い丸に黒い斜線の「National speed limit applies」(国の一般制限速度)の標識も使われます。その先は市街地50km/h、市街地外80km/hです。 |
| すべての規制の終わり | 「すべての規制の終わり」を示す専用の標識はありません。制限速度の終わりは上記の標識か、次の制限速度の標識で切り替わります。 |
| 補足 | 幹線道路には固定式の速度取締りカメラがあり、イギリス型のカメラの絵柄の標識で予告されます。可変式の制限速度を出す電光標識や、速度に反応して点滅する注意標識もあります。 |
| 標識のない交差点 | 迷ったら相手を主要道路とみなして譲る |
|---|---|
| 優先道路の標識 | 黄色のひし形 |
| 見た目 | 主要道路は「Priority Road」(白い縁取りの黄色のひし形)の標識で指定され、脇道の側に「GIVE WAY」の標識と路面の破線、または赤い八角形に白い「STOP」の標識と路面の実線が置かれます。「GIVE WAY」の標識は赤縁の白い逆三角形で、中に文字のないイタリア型と、黒字で「GIVE WAY」と書かれたイギリス型の両方が使われています。優先の終わりはひし形に黒い斜線です。同格の道路の交差点の手前には、赤縁の白い三角に黒い十字の警告標識(Crossroads)が立つことがあり、同時に着いた場合は右の車が優先です。標識も路面標示もない交差点で、どちらが主要道路か迷う場合は相手を主要道路とみなして譲ります。 |
| ラウンドアバウト | ラウンドアバウトは、手前の赤縁の白い三角に円を描く3本の黒い矢印の警告標識と、入口の「GIVE WAY」の破線で示されます。入口に青い丸に白い3本の時計回りの矢印の標識(Roundabout)が立つこともあります。左側通行のため時計回りに回り、右から来る(すでに回っている)車に道を譲ります。路面に小さな白い円を描いただけのミニ・ラウンドアバウトも同じ規則です。マルタの幹線道路はラウンドアバウトが多く、車線のらせん状の標示(spiral roundabout)に従って出口の車線を選びます。 |
| 補足 | Road Codeは「標識のない場所では慎重さと譲り合いの原則に従う」としており、以前のHighway Codeでは、同時に交差点に着いた場合は右の車に優先を与えるとされています。主要道路を走る車は、横切る車や合流する車に対して優先です。 |
見た目 バレッタの市街に入る道路の12か所に、区域の出入口であることを示す標識が立ち、出入りする車をカメラが撮影します。標識の詳しい図柄は公的な出典では確認できていません。城壁の内側の歩行者区域には別に進入禁止の標識があります。
意味 平日8時〜14時に区域に入った車は、18時までの区域内の滞在時間に応じて課金されます。最初の30分は無料、30分〜1時間は0.82ユーロ、以後1時間ごとに0.82ユーロで1日最高6.52ユーロです。平日14時以降に入った場合と土日祝は無料です。請求は車の登録者に郵送されます。
対応 バレッタの観光は、城壁の外の駐車場やパーク・アンド・ライド(Floriana、Blataなど)に車を置いて歩くのが確実です。車で入った場合の課金は登録者であるレンタカー会社に請求され、後日手数料とともに精算されることがあります。
罰金の例 請求書から30日以内に未払いの場合は2%または5.82ユーロの高い方が加算され、90日を過ぎると2倍になります
見た目 白い丸に、黒い太い斜線が1本引かれているだけの標識です。イギリスと同じ図柄ですが、マルタでは意味する速度がkm/hです。制限速度の区間の終わりや、町を出る地点に立ちます。
意味 ここから先はその道路の種類の法定の上限に戻ります。乗用車とレンタカーは市街地外で80km/h、市街地では50km/hです。「速度無制限」の意味ではありません。
対応 マルタの道路は狭く曲がりくねった区間が多いため、80km/hは上限であって目標ではありません。町名の標識が見えたら50km/hに戻してください。
見た目 赤縁の白い三角形に円を描く3本の黒い矢印の警告標識が手前に立ち、入口の路面に「GIVE WAY」の破線が引かれています。入口に青い丸に白い3本の時計回りの矢印の標識(Roundabout)が立つこともあります。ミニ・ラウンドアバウトは路面に白い円が描かれ、大きなラウンドアバウトでは車線ごとに行き先の矢印が路面に描かれています。
意味 左側通行のため時計回りに回り、右から来る車(すでに回っている車)が優先です。路面の矢印で指定された車線から出口へ向かい、ミニ・ラウンドアバウトでは中央の円を回って通過します。
対応 日本の感覚で左右を見て先に入るのではなく、右から来る車が途切れるまで待ってください。出口の手前で左の方向指示器を出し、らせん状の車線標示がある大きなラウンドアバウトでは、入る前に行き先の車線を選びます。
見た目 赤縁の丸に青地と赤い斜線の「駐車禁止」または赤い×印の「停車禁止」の標識の下に、「TOW ZONE」と書かれた板が付いています。路面の黄色い線と組み合わせて使われます。
意味 駐車禁止の区間のうち、違反車がレッカー移動される区間です。駐車禁止の違反金に加えて、移動と保管の費用を支払わない場合、車を返してもらえません。
対応 「TOW ZONE」の板がある場所には短時間でも止めないでください。マルタでは路面の黄色い線(駐車禁止)と、住民専用の駐車区画(residents parking)も多いため、白い枠の駐車区画か駐車場を利用しましょう。
見た目 トンネルの手前に、「THROUGH TUNNEL」「STAY IN LANE」の文字と制限速度(50など)を組み合わせた標識が立ちます。トンネル内は実線で車線が区切られ、電光標識に車線ごとの矢印や×印が出ます。
意味 トンネルの中では車線を変えず、表示された制限速度を守ります。赤い×印の車線は閉鎖されており、進入できません。
対応 サンタ・ヴェネラ(Santa Venera)など幹線道路のトンネルでは、入る前に行き先の車線を選び、中では車線を変えないでください。ライトを点けて走ります。
見た目 白い縁取りの中に黄色の正方形を斜めに置いたひし形の標識です。黒い斜線が入ると優先の終わり(End of priority)です。幹線道路の交差点の手前に立ち、脇道には「GIVE WAY」か「STOP」が置かれます。
意味 この標識のある道路を走る車は、横切る車や合流する車に対して優先です。脇道から出る車が譲ります。
対応 優先道路を走っていても、脇道から飛び出す車に備えてください。標識がなく優先が分からない交差点では、相手の道を主要道路とみなして譲るのがマルタのRoad Codeの原則です。
| 標識の表記 | 意味 | 主な場所 |
|---|---|---|
| Give Way | 譲れ | 交差点・ラウンドアバウト |
| Stop | 止まれ | 交差点 |
| Keep left | 左側を通れ | 中央分離帯・安全地帯 |
| No entry | 進入禁止 | 市街地・バレッタ |
| One way | 一方通行 | 市街地 |
| Diversion | 迂回路(黄色の標識) | 工事 |
| Road works | 工事中 | 一般道 |
| Road closed | 通行止め | 一般道 |
| No waiting / No stopping | 駐車禁止/停車禁止 | 市街地 |
| Tow Zone | レッカー移動区域 | 市街地の駐車禁止区間 |
| Residents parking | 住民専用の駐車区画 | 住宅地 |
| Bus lane | バス専用レーン | 市街地 |
| CVA | バレッタの進入管理区域(課金) | バレッタの入口 |
| Stay in lane | 車線変更禁止 | トンネル |
| Reduce speed now | ここで減速 | 幹線道路 |
| Airport / Ajruport | 空港(マルタ国際空港) | 案内標識 |
| Ċirkewwa | チルケウワ(ゴゾ島行きフェリー乗り場) | 案内標識 |
| Il-Belt Valletta | バレッタ(マルタ語名) | 案内標識 |
標識の形と色の基本、国ごとの違いの一覧は「国ごとの道路標識の違い」にまとめています。
法令ではなく、現地の慣習です
マルタは日本と同じ右ハンドル・左側通行のため、運転の感覚は日本に近いものです。ただし外務省は、日本と比べて運転が荒いので注意が必要だとしています。車間距離を広めにとり、急な割り込みや無理な追い越しに備えましょう。
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
首都バレッタの中心部はCVA(車両進入管理)の区域に指定されており、出入りする車のナンバーをカメラで記録しています。平日の8〜14時に入って30分を超えて滞在すると、1時間ごとに0.82ユーロ(1日最大6.52ユーロ)が課金されます。14時以降に入る場合と土日祝は無料です。請求書は車の登録上の所有者に届くため、レンタカーでの扱いは借りる際に確認しておきましょう。
優先レーン(priority vehicle lane)に指定された車線は、バスなどの公共交通の車両、馬車、自転車、バイク、緊急車両などしか走行できません。レンタカー(self-drive)はここでいう公共交通の車両に含まれません。走行できる車の種類と時間帯は、標識に表示されています。
罰金の例優先レーンを走ると50ユーロ
けが人のいない軽い接触事故(bumper-to-bumper)の場合は、警察も地域の交通監視員(ウォーデン)も呼ばず、マルタ保険協会の事故報告書の用紙を使って処理します。それ以外の事故は監視員(21 320 202)に、けが人がいる場合は警察(112または21224001)に連絡してください。
変更されやすい項目です(毎年変わる)
マルタ島のチルケウワ(Ċirkewwa)とゴゾ島のイムジャール(Mġarr)を結ぶフェリーは予約制ではなく、到着した順に乗船します。車の往復料金は行きには支払わず、ゴゾ側の料金所で帰る前に支払います(公式サイトで事前に購入することもできます)。乗用車と運転者で15.70ユーロで、同乗者の乗船券は別に必要です。
変更されやすい項目です(時々大きく変わる)
速度違反や駐停車違反など法律の別表に載る違反は、レンタカー(self-drive car)の場合、借りた人の責任になると定められています。スマートフォンを手に持つと、渋滞や信号で停止していても200ユーロの罰金です。窓側の耳でイヤホンを使用するのも同じ額で、禁止場所での駐停車は23.29ユーロです。
罰金の例携帯電話200ユーロ、窓側の耳のイヤホン200ユーロ、禁止場所での駐停車23.29ユーロ
マルタは一般に治安が良く凶悪な犯罪はまれですが、スリや窃盗とともに車上荒らしの被害も起きています。
対策車の中に貴重品を残さないでください。外から見える場所に荷物を置かず、短時間でも施錠しましょう。
出典:外務省 海外安全ホームページ(マルタ 安全対策基礎データ)(2024年1月)
2021年に報じられた例では、マルタ国際空港に係員の立ち会いなしでレンタカーを返却したところ、翌日に新しい傷が見つかったとして350ユーロを引き落とされました。借り手が傷を確認できたのは数週間後で、その間に車は別の客に貸されていました。消費者請求審判所は、双方とも証拠を残すべきだったとして半額の返金を命じました。マルタの欧州消費者センターも、営業時間外に返却した車は翌日に点検され、後から損傷を請求されることがあるとしています。
対策なるべく営業時間内に返却し、係員と一緒に車を確認して書面に残してください。無人で返却する場合は、指定の場所に止めて車の写真や動画を撮っておきましょう。
出典:Times of Malta(報道)(2021年8月)、マルタ欧州消費者センター(ECC Malta)「Car Rental」(2022年7月)
マルタは道路の排水設備が十分でなく、大雨が続くと標高の低い地域に水がたまり、水害が起きることがあります。
対策大雨の際は当局の発表や報道に注意し、水がたまった道路には入らないでください。
出典:外務省 海外安全ホームページ(マルタ 安全対策基礎データ)(2024年1月)
国を問わず起きているトラブルは「ヨーロッパ共通のトラブル」に、被害にあった際の手順は「盗難・紛失のときの手順」にまとめています。
旅行者の体験談に見られるトラブル(未確認情報、2件)は「旅行者の体験談」のページに掲載しています。
海外ドライブ迷わないメモ|電話番号の確認日 2026年10月21日
事故や故障の際の手順は「事故・故障のときの手順」をご覧ください。電話番号は公式の案内から転記していますが、変更されることがあります。出典のページでもご確認ください。
出典:マルタ運輸局(Transport Malta)、外務省(在外公館リスト)、在マルタ日本国大使館、外務省 海外安全ホームページ、外務省(在外公館リスト)、在イタリア日本国大使館
ほかの国・地域の番号、外務省の窓口、たびレジの案内は「国ごとの緊急連絡先」にまとめています。